新型コロナウイルスの影響によりオリンピック・パラリンピックの延期など、日本中が混乱した2020年度第1四半期の都市圏の着工状況を用途別に比較して、現在の状況を考察したい。
2019年度700㎡以上の非住宅着工延床面積は、2,527万㎡
今回は、全国建築計画物件情報KJ-NETを活用して、「2019年度700㎡以上の非住宅着工延床面積調査」を行いました。 延床面積は、KJ-NETより①全国の700㎡以上の非住宅物件(民間・公共)、②工事種別は「新築」「増築」「改築」を対象に着工年度別で求めました。
2019年度における非住宅着工延床面積は2,527万㎡で、対前年度比99.8%と微減。また、2017年度から比較すると3年度連続で減少傾向となります。その要因としては、東京オリンピック・パラリンピックでの競技場建設、それに伴うインバウンド受入整備でホテル需要が2017年度をピークに、それ以降減少していることが挙げられます。

2018年度と対比して伸長した建物用途は、「複合施設」「官公庁」「物流施設」「医療施設」
2018年度と対比して伸長した建物用途は、「複合施設(再開発含む)」が対前年度比157.4%、「官公庁」が対前年比140.3%、「物流施設」が対前年度比132.0%、「医療施設」が対前年度比116.8%となります。
伸長した背景として、「複合施設(再開発含む)」では、都心を中心に再開発プロジェクトが堅調に推移。「物流施設」では、国内のEC市場が拡大していることから大型物流施設が需要をけん引。「官公庁」では、老朽化した施設が多いことに加え、近年は大規模災害が相次いでいる背景から防災機能を備えた施設として建替え需要が増大。
「医療施設」では、築年数35~40年を迎える病院が多く、老朽化による建替え需要が増えていることが挙げられます。
このようにKJ-NETは、単なる営業リストだけの役割に留まらず、データを蓄積すると貴社の財産にもなり、統計や需要予測の分析にも役立ちます。2020年度の状況も今後、建築レポートで掲載していきます。
【担当:菱沼 孝之】
建築計画情報の収集力強化、情報収集の時短化、営業活動の効率化を実現し、建築計画の進捗に合わせて貴社の商品・サービスにおけるタイムリーな営業活動をサポートいたします。