減少する中小工務店の問題

例年より30日も梅雨明けが遅れたと思ったら、いきなり台風も近づく8月下旬ですが、引き続き設計事務所へ足しげく訪問させて頂いております。今回も設計士とお話させて頂いた内容をお伝えしたいと思います。

工務店について教えてほしい

弊社には日頃から色々なお客様から問い合わせを頂くのですが、今回はとある設計事務所からの案件について紹介します。その内容は、都内の文京区に所在する工務店について知りたい、という内容でした。どういった事なのか、工務店リストの簡易版をお土産に、お話をお伺いに足を運びました。

付き合いのある工務店が減少して困っている

設計事務所に伺うと、話しの内容は、工務店の減少が著しく、設計デザインを提案したりする工務店が年々減っている。新しい工務店を探しているので紹介してくれないかとの事。都内の戸建て住宅は狭小住宅が多く、如何に20坪〜30坪程度の敷地内に実用的な延床面積と機能性を併せ持つ住宅を作れるか、その様な工務店を知りたいとの事でした。

工務店の後継者問題は設計事務所にとっても重大な問題

工務店の減少は、人手不足や後継者がいない、という原因に起因する事が多い。黒字経営でも、次の世代を担う人材がおらず、職人という技能職よりもサラリーマンを選ぶ人が多い。その結果、今まで続けてきた工務店を閉めてしまう傾向が多くみられ、尚且つ高齢化により、組織化されていない工務店経営者は廃業の道を歩む。昨今、建築業界で盛んに言われている人手不足の問題を実際に目の当たりにしました。

今後はこだわりの住まいが増える?

中小規模の設計事務所は工務店から物件毎に設計業務を請け負い、施主の要望に合致する建築設計を提案しています。提案の内容は機能面や意匠性、コスト面で全てバランス良くしなければなりません。しかし、近年は、コスト面をよりも、より断熱性や気密性の高い、将来的な空調コストを引き下げる『こだわり』の建築設計が増えている、とのこと。内装材についても、乾式の調湿建材を寝室でふんだんに使う施主が増えており、コスト低廉に終始する住宅設計は過去の事になるかも知れません。その様な、こだわりの設計が増えている状況で、工務店の減少は、設計事務所にとって死活問題かと思います。 戸建て住宅はかつては分譲住宅の比率が高くありましたが、今では注文住宅が分譲住宅を上回っています。平成30年の新設住宅着工戸数は942,370戸、そのうち注文住宅は283,235戸で、分譲住宅の一戸建ては142,393戸であり、その差は歴然です。今後もより「こだわりの住まい」が増えていく気配を感じます。

【担当:相馬 義輝】  

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