自動販売機の市場

2024年も初夏を過ぎ、これから梅雨を迎えます。昨年の梅雨は関東甲信エリアでは雨量が多くなかったように思いますが、日本気象協会の予測では2024年の梅雨の降雨量は「平年並み」だそうです。
さて、今回は「自動販売機」について考察してみたいと思います。新たな建築物が出来れば、必ず需要が生じる機器であり、とても身近に感じるものですが、日本は治安の良さが、海外と比較して普及率の高さに影響しています。世界で最も自動販売機が多いのは645万台の米国ですが、国土面積から見れば日本が世界一の普及率を誇ります。

自動販売機の市場規模

自動販売機の普及台数は、2023年末時点で3,931,900台(日本自動販売システム機械工業会調べ)となっています。経済産業省による生産動態統計の自動販売機の販売台数は2023年度で139,282台であり、2018年度の266,644台、2019年度の259,369台、2020年度の209,459台、2021年度の199,960台、2022年度の188,806台と比較して大幅に減少しています。販売金額を見ても、2018年度は91,093百万円、2019年度は92,124百万円、2020年度は72,864百万円、2021年度は63,801百万円、2022年度は67,022百万円、2023年度は60,060百万円と下落傾向にあります。

自動販売機の市場では、飲料用が50%程度を占めますが、近年にコンビニエンスストアで発売された「フレッシュコーヒー」が非常に好評で、自動販売機の缶コーヒー販売に大打撃を加えました。また、タバコも年齢認証でタスポカードが必要になった事、コンビニエンスストアの方が買い物ついでに手軽に買える事、健康増進法による受動喫煙防止(愛煙家の減少)も後押ししてタバコ自動販売機の多くは街中から姿を消しました。
その一方で、冷凍食品等の自動販売機や飲食店の券売機の需要は市場を底上げしています。特定の飲食(ファーストフード店、ラーメン店やそば店等)における食券は底堅い需要を保っています。また、風変り自動販売機が注目を集めています。おでん缶の自動販売機も一時注目を集めましたが、「あごだし」の自動販売機や、「モツ・お肉」の自動販売機など、地方特産品の食べ物や調味料の自動販売機が現れています。しかし、それらの台数は7万台程度であり、自動販売機の全体普及台数に占める割合は低いのが実情です。

新たな建築物から自販機コーナーは消えるのか

以前は、新築ビルの殆どに自動販売機が据え付けられており、複数台が並んでいる光景をよく目にしたものです。もちろん、今もそのようなケースもあると思いますが、近年はオフィスビルのエントランスに併設される「コーヒーショップ」が増えています。これまでは、自動販売機で飲料を買って手軽に短時間でリフレッシュする、というかたちから、コーヒーショップで少し贅沢なプレミアムコーヒーを飲みながら仕事の疲れを癒し、リフレッシュするというように変容している気がします。それはそれで良いのですが、今後の自動販売機では設置場所によって変わるものの、電子マネー対応(Felica対応以外にもQRコード決済等の決済/通信機能の追加)や、保温断熱性の向上、ヒートポンプ自動販売機等の「環境に優しくて賢い自動販売機」といった高機能化が更に進み、普及していくと思われます。新紙幣の発行も翌月に控え、自動販売機の変容が気になるところです。(担当:相馬 義輝)

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