近年、海洋プラスチックごみ問題、気候変動問題、諸外国の廃棄物輸入規制強化等への対応を契機として、国内におけるプラスチックの資源循環を一層促進する重要性が高まっています。国連環境計画(UNEP)によると、2018年時点で日本の使い捨てプラごみの一人当たり排出量は年約32㎏と米国に次ぐ世界第2位となっています。日本における廃プラ対策は喫緊の課題となっており、今回は廃プラ対策の取り組みについて解説します。
廃プラスチック総排出量は2020年で822万トン

2020年の日本における廃プラスチック総排出量は、右グラフのように前年比28万t減の822万tと前年に引き続き減少傾向にありますが、依然として高水準となっています。この廃プラ総排出量を分野別にみると、包装・容器等/コンテナ類が約半分を占め、樹脂別ではポリエチレン、ポリプロピレンが主要なものになっています。
廃プラスチック総排出量の86%にあたる710万tが有効利用され、このうちマテリアルリサイクル(再生利用)が21%、ケミカルリサイクル(高炉・コークス炉原料/ガス化)が3%、サーマルリサイクル(エネルギー回収)が62%の構成となっています。
有効利用率の一層の向上のためには、14%(112万t)を占める未利用の単純焼却(8%:66万t)、埋立(6%:47万t)をリサイクルの流れの中にうまく取り込んでいく必要があります。
2022年4月よりプラスチック資源循環促進法が施行

上述した流れを受け、2022年4月よりプラごみ削減を目指すプラスチック資源循環促進法が施行されます。同法では年5t以上の使い捨てプラスチック製品などを使用する事業者に計画的な削減計画が求められ、特に小売、外食、ホテル等で対応を迫られています。使い捨てフォークやスプーン、ナイフ、マドラーの他、ホテルで提供される歯ブラシ、ヘアブラシも削減の対象となります。
また製紙会社でもプラスチックを使わない紙製の食品包装材の採用拡大に力を入れています。大手製紙メーカーはストロー不要の牛乳容器を増産したり、また高い気密性が必要な即席コーヒーの包装材を投入する意向を示しています。プラ削減の為紙表面にフィルムを張りつける場合でも、紙を分けてリサイクルする必要がありますが、特殊な塗料を内側を均一にコーティングする手法により、これまで気密性を保つ為に欠かせなかったプラスチックやアルミ製の包材を不要にできるようです。
ただこうした材料の変更は相応のコストアップが必至であり、今後コスト増を抑制した包材の商品開発力が課題になっていきます。
緻密なBiCのマーケティングリサーチが有効
脱プラ社会への移行は、世界的にみても必然になってきています。脱プラといっても木製や竹製、紙製に代替したり、バイオマス配合プラに取って代わる等業種や業界によって様々な対策が考えられます。貴社がおかれている業界で、どのような手法で脱プラに取り組むべきか、BiCがマーケティングリサーチで貴社を支援します。
(鈴木和雄)
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