先日、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)が開催され、あらためて世界で“脱炭素化(カーボンゼロ)”への取り組みが活発になっています。とりわけ木材には、「炭素貯蔵効果」「省エネ効果」「化石燃料代替効果」の3つの二酸化炭素削減効果があるといわれます。国交省は、建築基準の緩和、断熱材の活用等による省エネ基準の義務化等で二酸化炭素の排出を抑える木造建築物の普及を促す方向を示しています。
規制緩和で3階建以上の住宅が増加

右のグラフは木造3階建以上の住宅(戸建+共同)の着工推移を示したものです。2016年度は28,308棟でしたが、2020年度は年間32,051棟と2020年度までは右肩上がりで推移しています。2021年度は新型コロナ禍の影響による着工遅れ等で前の期と比較し減少しましたが、2020年度までは順当に伸びていることがわかります。
国交省は、この木造3階建て住宅を建てやすくする為に、建物の高さ制限を緩め、行政手続きやコスト負担を低減します。現行の建築基準法では高さ13メートル、または軒の高さが9メートルを超える木造住宅には、専門家による安全性の解析等追加手続きが求められコスト増の一因になっています。この規制を高さ16メートル超に緩和する方針です。
国交省によると、近年の戸建住宅は、床に断熱材を敷いたり、天井裏に換気用の配管を設けたりして建物の高さが高くなる傾向にあり、特に高気密・高断熱住宅のような省エネ住宅の場合、3階建住宅の高さは15.5メートルとみられます。この為高さ16メートル超に緩和すれば、省エネ住宅を追加のコストが発生せずに建てられるようになります。特に地価の高い大都市では、少しでも居住面積を確保する為3階建住宅を建てる需要が高まっていることから、 この規制緩和により3階建住宅の普及につながります。
非住宅分野でも木造建築物がより建てやすくなる
また国では、住宅だけでなく非住宅でも規制を緩和する方針を示しています。例えば大型の店舗やホテル等に木造の別棟を隣接して建てる場合、現行の建築基準法では渡り廊下でつながっている場合、木造の別棟も大型建物と同程度の防火性能を求めていますが、法改正後は別の建築物とみなし、それぞれに応じた防火性能を良いことになります。これにより、木造建築物とビルを複合させた建築物を建てやすくなります。
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脱炭素社会への移行は、世界的にもはや待ったなしの状況になってきています。今回は木造建築物に焦点を当てて解説しましたが、木造建築物に限らず、二酸化炭素削減に寄与するアイディアや手法、設備、機器も注目が集まっていきます。BICは貴社のニーズに合致したマーケティングリサーチで貴社を支援します。
(鈴木和雄)
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