建築市場における木造化の動向

国産木材をふんだんに使用した新国立競技場が話題になったように、木材を多用した建築物が近年注目されています。そこで今回は、建築物の木造化がどのような傾向にあるのか、各種データから解説したいと思います。
そもそも、なぜ木造建築物が脚光を浴びるようになったのか。2000年の建築基準法の改正で木造耐火構造が可能になり、2010年に施行された「公共建築物等木材利用促進法」により、低層の公共建築物が原則木造化されたことが市場に対するインパクト要因に挙げられます。国の木材利用に対する積極的な推進策に加え、ここ数年スーパーゼネコンを中心に耐火集成材等の開発競争が盛んになっている点も見逃せません。

2018年度の木造率は建物全体で42.7%

林野庁によると、2018年度の木造率は建物全体で42.7%に達し、そのうち公共建築物では13.1%、そのうち低層(3階建以下)の公共建築物は26.5%となっています。グラフに示したように、2010年度、2014年度と比較すると、公共建築物における木造率、そのうち低層建築物に占める木造率が年々上昇しており、こうしたデータからも木造建築物が着実に増えていることは明らかです。

2019年の構造用集成材市場は対前年比104%の2,735千㎥

また、林野庁の「主要木材の需給見通し」から素材のデータをみると、特に大型の木構造建築物に使用される構造用集成材市場(入荷量)は、2019年が2,735千㎥となり、対前期比で104%と伸長しています。2017年実績が2,433㎥の為、この2年で112%の伸長率を示しており、大規模建築物でも木造化が進んでいることが伺えます。

「SDGs」(持続可能な開発目標)の観点でも今後木造需要は拡大

設計事務所を訪問しますと、木材を使いたいが、耐火建築物への対応、耐震性、コスト等の点で木材の採用を躊躇する業者も多くみられます。また「SDGs」(持続可能な開発目標)の観点から、建築物に木材を採用したい施主、ゼネコン、デベロッパーが増えていることから、建築市場で木材の利用は今後も進むと思われます。 豊富な物件データから、設計事務所、ゼネコン等を訪問し、建築資材の市場予測を調査するデータリサーチが好評を博しています。現場の生の意見を中立的な視点でインタビューする為、商品開発上有益なヒントが得られます。ぜひご活用ください。 

 (担当:鈴木和雄)

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