五輪開催へ期待を込めて
緊急事態宣言が解除された7月上旬、6月20日に開通した『海の森大橋』を訪れた。同エリアは東京ゲートブリッジなどがあるものの、アクセスに難があり、東京オリンピックに合わせて利便性の向上を図る目的で創設された。オリンピックというと新国立競技場など建物が注目されがちだが、土木の面から来年の開催へ期待を込めて紹介したい。
海の森大橋

東京都の発注により、鹿島・IHI異業種特定建設共同企業体の設計・施工で2015年10月~2019年11月に作られた。橋長249.5m、幅員34.3mとなる。橋の種類としてはアーチ橋(ニールセンローゼ橋:アーチ部材と補剛桁の間に斜めに張ったケーブルを配置した形式)となっておりケーブル部はアーガイル柄のようだ。現在同エリアは歩行者が制限された状態であることから、残念ながら橋の歩道部分に柵があり徒歩で渡ることは叶わなかった。実際に渡る機会が訪れるのはまだ先になりそうだ。
海の森トンネル

国土交通省の発注により、複数工区に渡り2013年~2019年度に整備された。トンネル部分(2.5km区間)となり沈埋トンネル工法(沈埋函という箱型のトンネルを海中に沈めるもの)で作られている。「海に沈む大きな箱の中を車で走る」ことを考えると山のトンネルとは違った趣がある。周辺の工事は現在も続いており、最近では「東京港臨港道路(南北線)中央防波堤内側地区護岸築造等工事」としてD-NETにて公告情報を配信したばかりだ。
海の森エリアについて
中央防波堤内側埋立地として1978年から埋め立てられた歴史を持つ。埋立地は地盤改良や護岸構築などが必要になることから、このエリア自体が土木の賜物である。海の森大橋の北側にはオリンピックの競技会場としてカヌーの「海の森水上競技場」、馬術の「海の森クロスカントリーコース」がある。近隣のお台場の発展を考えるとポテンシャルを秘めたエリアであり、土木による交通インフラが整うことで街ができるのだということを改めて実感させられた。
(片岡 優介)
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