弊社の調査の種類は、市場調査、競合調査、顧客調査、自社調査の4つのフレームから成り立っている事が多い。勿論、クライアントの目的によってどの調査に重きを置くかは異なるが。この4つの調査フレームが10年前とここ数年では大きな違いをみせている。10年以上前は、レッドオーシャン市場で戦う為に競合企業の強み・弱みを知る調査が多かったが、今はブルーオーシャン市場で戦う為の市場調査、顧客調査、自社調査が増えている。調査をする立場から言うと、競合調査は、クローズ調査(覆面調査)で調査手法が難しい。一方、顧客調査や自社調査は、調査手法が簡単とは言わないが、オープン調査が多く、直に調査先の生の声を聞くことが出来、調査が楽しく面白い。
難易度が高い競合調査の調査項目は、競合企業の販売実績、販売ルート、販促活動、組織体制、などが多く、販売実績の更なる項目は実績推移と利益、商品種類別実績、用途別実績まで掘り下げる。販売ルートは、代理店経由か直販か、代理店経由の場合は、その代理店の数や企業名等。販促活動は、広告投下額、サービスやアフターメンテなど。組織体制は、営業人員、施工人員、設計人員、などを調査する。特に厳しいのが工場調査で、生産拠点、製造原価、製造工程、工程別人員数。とてもじゃないが、まっとうに調査出来る項目ではない。
それ程厳しい調査をこなして来たのは、長年の経験と知識、弊社独自のネットワークがあるから対応して来れたと思う。しかし、今は、その様な難易度の高い競合調査は、殆ど無くなった。競合企業を調査しても、得られるヒントが少なくなったからだと思う。
一方、市場動向調査、顧客調査、自社調査は増えている。市場動向調査は、ニッチな市場へ参入する調査で、市場の規模、商品の種類、参入メーカー、成長性、業界の課題や動向、などを調査する項目が多い。顧客調査は、建材メーカーから見れば、設計事務所、ゼネコン、サブコン、デベロッパー、ハウスメーカー、工務店、内外装施工業者、などが顧客であり、その顧客へ、開発品の評価や課題発見、商品PRを行う。調査項目は、顧客の規模(企業概要)、売上高、取り扱い品目、主な取引先、取り扱い品目の評価(競合品の評価)、PRする商品の評価と採用の可能性、などを確認する。この調査は、直接面談調査でアポイントを取るのが大変だが、アポイントが取れれば、調査項目をより深堀して聞くことができるし、調査項目以外の商売の面白い話も聞ける。それらの話を聞けるのは調査員にとっては財産である。

自社調査は、建材メーカーの場合、取引先が自社をどの様に評価しているかを確認する調査が多く、調査項目は、取引先の規模、競合品取扱いとシェア、競合品の評価、自社の評価(商品、技術、サービス、営業、など)、自社の今後の取り引き意思を確認する。ハウスメーカーの場合は、施主への相見積で自社が負けた要因を調査する敗因調査も行う。世の中が変われば調査の種類も変わる。弊社も世の中が変わってもそれをリードする調査手法を開発して行きたいと思う。