「住」と「食」との関係性

弊社は6月で創立40周年を迎えた。ということは、建設分野のリサーチ、マーケティングを40年間も継続していることになる。40年間も継続していれば、ベーシックインフォメーションセンター(株)は建設分野に特化した企業だと思っているクライアントが多いと思うが、実は、新規事業として13年前(2009年)から食品分野のリサーチ、マーケティングも手掛けている。具体的には、北海道の食材に拘り、北海道食品企業の商品開発や販路開拓までをワンストップで行っており、秋葉原にアンテナショップも運営している。

何故、建設分野に特化した弊社が、食品分野を手掛けたのか。その理由は2つ。1つは、公益財団法人北海道中小企業総合支援センターから珪藻土内装材(ホタテの貝殻を砕いて珪藻土と混ぜ合わせた内装材)のリサーチを依頼され、そのリサーチの評価が高く、同じような内容で食品のリサーチが出来ないかと相談されたことが切っ掛け。始めは戸惑いもあったが、北海道は食材の宝庫であり、リサーチやマーケティングのニーズがあると判断して参入した。

もう1つの理由は、設計事務所からの相談である。弊社と取引している設計事務所が飲食店舗設計をする際に、店舗のコンセプト創りやレシピまで施主に提案することになり、その提供レシピの食材の相談をされたことが切っ掛けである。これからの設計事務所も設計・デザインだけでなく、食材の知識もある程度なければ、生き残れないのだろうと考え、食品分野に参入した。お陰様で、北海道食材を提案した店舗設計事務所も徐々に増えつつある。

そこで、考えさせられたことは「衣」「食」「住」といわれるように、「衣」はともかく「食」と「住」は切っても切り離せないものであると。「住」とは住宅や店舗であり、「食」を美味しく食するには、住宅のキッチンやリビング、照明が重要であり、店舗においても同様に清潔感やリラックス感がある内装でなければ食を美味しく感じない。
実際に「住」が変わったことで「食」も変化したことを挙げてみると、マンションには和室が少なくなり、和室が少なくなれば畳や襖、障子が少なくなり、炬燵も少なくなった。炬燵が少なくなったらミカンを食べる姿や日本酒を熱燗で飲みながら鍋料理を食べる姿も少なくなった。またマンション生活は、煙や臭いを、または生ごみを出す焼き魚よりも肉料理を好む生活が多くなった。というように「住」は「食」の在り方も変えるようだ。

面白い情報がある。米国穀物協会が2012年に発表した「Food2040東アジアの食」では、日本は単身者世帯と高齢者世帯の増加から家庭での料理離れが加速し、自分で調理しない中食、外食、デリバリーが70%以上を占めるようになり、住まいにはキッチンが要らなくなるという。大胆な予測ではあるが、既に多くのメーカーが単身者世帯、高齢者世帯を意識したマーケティング戦略を打ち出している。

このことからも分る様に、「食」と「住」との関連性は強い。話が長くなったが、弊社が食に取り組んだのは、その様な関係性があるからである、と思いたい。

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