2022年4月のプラスチック資源循環促進法施行に絡み、以前、廃プラスチック排出量の動向について紹介しました。同法施行後約1年が経過したこともあり、今回は包装・容器の素材別出荷動向について、紹介したいと思います。
紙・板紙製包装容器が順当に増加
右表は、日本包装技術協会が発表している統計数字ですが、数量の多い紙・板紙製品とプラスチック製品に絞り、2017年、2019年、2021年時点の出荷数量をまとめたものです。2017年時では紙・板紙製品の占める割合が64.9%でしたが、4年後の2021年では66.4%と1.5ポイント上昇、一方プラスチック製品が占める割合は2017年の19.2%から4年後には19.0%と0.2ポイント下落しています。
出荷数量でみると、紙・板紙製品はこの4年間で162千トン増加しているのに対し、プラスチック製品は77千トン減少しています。包装・容器数量全体がこの4年間で182千トン減少していることを考慮すると、紙・板紙製品の伸びがいかに顕著であるかがわかります。またその他の分類にはなりますが、金属製品やガラス製品は減少しているのに対し、木製品は伸びています。
参考までに同じ時期の持家着工戸数を見ると、2010年では30万5221戸、2015年で28万3366戸、2020年で26万1088戸となっており、2020年までの10年間で4万4133戸の減少、14.8%の下落率となっています。持家の着工戸数と比較して大工の下落率が上回っており、大工人数の減少スピードの早さが顕著になっています。
紙・板紙は、梱包用段ボール市場の拡大と共に脱炭素化の流れに乗り、軽量化ニーズも加わり今後も増加傾向
紙・板紙の伸びの背景には、ネット通販等電子商取引(EC)の普及で梱包用段ボール市場が拡大していることが影響していますが、「脱プラ」の影響も関わってきます。特にコンビニや食品メーカー、ファミリーレストラン等が包装容器の素材をプラスチックから紙等に切り替えていることは周知の通りです。
また脱炭素化の流れも紙製品の利用を押し上げています。温暖化ガスの排出削減には物流の効率化が不可欠であり、中でも梱包資材の重量を抑えることが重要になってきます。強度が求められる梱包資材には従来、金属や木材が中心でしたが、軽量化ニーズへの高まりから、例えば機械や電気製品向けに3層構造で強度を高めた段ボールの製品が普及してきています。日本製紙連合会によると、2022年の板紙の生産量が前年比1%増加したとの統計もあり、今後の包装・容器市場で板紙のシェアが高まる見込みです。重量のあるガラス、金属が2017年から2021年の4年間で減少したことも踏まえ、今後の包装・容器市場においては軽量化が必須になることは間違いないでしょう。
BiCはマーケティングリサーチで貴社を支援します
環境対策から脱プラスチックが叫ばれ、脱炭素社会に向け軽量化ニーズへの高まりから、包装・容器市場における紙・板紙への比重は今後もますます強まり、素材感の競争が今後もますます激化していきます。BiCでは市場規模やニーズ把握、商品企画、販路開拓等マーケティングリサーチを行うことで貴社の支援を行います。
(担当:鈴木 和雄)
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