≪土木の本紹介≫「日常の絶景 知ってる街の、知らない見方」

今回はいつもと趣向を変えて、興味深い建築・土木の本を見つけたので、ご紹介。年度末・初めの忙しさのリフレッシュに読書はいかがだろうか。

絶景は人知れず身近に潜んでいる!?

前書きに『現代社会のさまざまな場面で求められる「わかりやすさ」は正義とは限らない』とある。本書は都市鑑賞の視点から、 「わかりやすい」既存の観光地や有名建築物ではない、『自分の絶景』を発見・定義付けする行為への啓蒙書だ。でも難しく構えないで良い。本書は画像が多く、ビジュアル的にもキャッチーなので、捲って気になったところから読んでも十分に楽しめる。
著者の八馬智氏は土木コンサル会社を経て千葉工業大学で教鞭を振るいながらも都市鑑賞者として土木のプロモーションを行っている。氏のツイッターアカウントでは本著の画像も公開されているのでこちらも観てみると良いだろう。

ちょっとした高低差からダムまで

観察対象のスケール感で「S、M、XL」という構成にしている(「L」はあえて飛ばし、土木や建築のスケール感としてXLを採用しているとのこと)。Sサイズ(室外機、高低差)、Mサイズ(避難階段、通信鉄塔)は建物やその一部が多く、XL(消波ブロック、ダム)は土木が含まれている。建設を広く横断し、建物から土木を問わず視線を向けるスタンスは弊社のKJ-NETとD-NETの様でもある。

オススメは「パイプ・ダクト」と「砂防」

「パイプ・ダクト」は実利とそれを実現する技術の結果がしなやかなラインとなっており、電子基板の様だ。幾何学的な部分と不完全な部分のバランス感が絶妙に思える。「砂防」は法面・砂防ダムなどといったD-NETでも頻出する工事である。その特性上、自然の中の人工物という共存と異質を併せ持っている。古いものは苔むして自然と一体になっているものもあり、自然と人とのあり方にも思いを馳せられる。

自分の目線で

本の刊行の背景にコロナがあったことも外せないファクターである。海外や遠出が難しくとも「身近な部分に絶景があるのではないか?」という提起を読者に投げかけているように思える。「わかりにくくてもいい」自分の目線で建築や土木、それらを擁する都市を観察するきっかけになる一冊だ。

(担当:片岡 優介)

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