マンションと食品の関係性

1964年に開催された東京オリンピック。それ以降、増え続けている分譲マンション。その当時、約5万戸だった分譲マンションストック数は、55年経った今、約650万戸を数える。なんと130倍に膨れ上がった分譲マンションストック数(平成30年末/国土交通省)。そこで暮らす私達の生活は、どのように変化してきたのか。12月20日(金)に行われた石狩振興局主催の「食品開発をするための市場調査、マーケティング」の講演の中で、マンションが増えたことで食べなくなった食品、今後開発される食品等、マンションと食品との関係についても講演させて頂いた。

ず、マンションの間取りをみると、和室が少なくなっている。その理由は、1戸当たりの床面積が狭く、和室が洋室と比べると機能的でないこと、更に和室を設けると工事費用が高くなることが挙げられる。
和室が少なくなったことで、その周りの畳、襖、障子が、必然的に少なくなり、仏壇も置けないマンションが見受けられる。そして、和室が少なくなったことで炬燵を使う機会も少なくなったと感じる。確かに、生活スタイルが洋風化している今日、和室や炬燵が少なくなっているのは、仕方ないとは思うが。

れでは、和室が少なくなったこと炬燵を使うことが少なくなったことで、どの食品に影響が出ているのか。
私なりの解釈だが、ミカン、リンゴ、日本酒、和菓子、日本茶等、要するに、炬燵を囲んで食べていた機会の食品が減少している。一概に言えないとは思うが、これらの出荷量は、年々減少傾向を示している。和室で温かい炬燵を囲んで食事をする日本型コミュニケーション。足や肩が触れ合う炬燵が懐かしい。 “猫が炬燵で丸くなる” 童謡の炬燵って何?とはなってほしくない。

に、マンションで暮らすことで調理をしづらくなった食品。それは、マンションに限ったことではないかもしれないが、時間を掛けて調理する料理、煙や臭いが出る料理、生ごみ処理が面倒な料理が挙げられる。例えば、その代表が、日本食に欠かせない魚料理だと思う。魚料理は、調理すれば内臓処理や臭い処理が面倒。焼けば煙や臭いが近所迷惑。隣と壁で仕切られた狭く気密性の高いマンションでは、魚料理よりも簡単な肉料理を食べる世帯が増えるのは必然なのかもしれない。時間を掛けて調理する料理の減少に於いては、共働き世帯、高齢者世帯、単身者世帯が増えているのも大きな要因になっている。 

後は、どうだろうか。米国穀物協会が発表した「Food2040東アジアの食」によると、日本は単身世帯、高齢者世帯の増加により、外食、中食が食品の70%以上を占めると言われている。そうなると、調理をしない加工食品が増えてマンションのキッチンはいらなくなるか、キッチンの機能が変化してくるのではと考える。食品メーカーでは、冷凍食品(鮮度を保つ瞬間冷凍)、電子レンジ食品は勿論、容器を振るだけで温かく食べられる食品や容器も食べられる食品等が。マンション業者は、一つの空間に大型冷蔵庫や電子レンジ、テレビが収納された収納壁や加工食品を炒めたり煮たりする調理ロボットも登場すると、勝手に想像する。

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