難しい調査から学んだ事

調査には「社会調査」「市場調査」「競合調査」「消費者(施主)調査」「業者調査」「自社調査」等、があり、更に、深く調査する「定性調査」と広く調査する「定量調査」があり、手法は「訪問調査」「アンケート調査」「電話調査」「Web調査」「グループインタビュー」、そして「クローズ調査」「オープン調査」がある。“はじめに”で説明したが、それらの調査の中で、私が得意だったのは狭く・深く・ややこしい難しい調査だった。それは、以下のような調査を指す。

  1. 対象製品の市場規模や企業シェア、今後の動向を調査する「市場定性調査」
  2. 競合企業の販売実績や流通チャネル、営業体制を調査する「競合定性調査」
  3. クライアントを明かさないで調査する「クローズ調査」「覆面調査(ミステリーショッパー)」

まぁ~それらを得意と言っているが、正直好きで担当したわけではなく、仕方なく担当したに過ぎない。“そんなややこしい調査を誰がやるか!”と思いながら、多くの調査を消化しているうちに得意になった。そんな感じである。例えば、昔の事例だが『石膏ボード』の市場動向を調査した当時は、インターネット環境が無い。公開情報もない。情報を取ろうと思ったら企業へ訪問するしかない。企業側は調査に回答する義務はない。また情報を持っている見識者が分かったとしても会ってもらえる保証はない。ないないづくしの調査である。そんなややこしい調査を先輩達が避けるのは仕方ない。石膏ボードの調査中、石膏ボードに含まれる硫酸カルシウムが、豆腐のにがりとしても使用されていると知った時、“何故、建材と豆腐が一緒?”と理解不能。全てが白一色になっていた当時の自分を思い出す。

その一方、「社会調査」「消費者(施主)調査」「業者調査」「自社調査」等は、回答件数を多く集める「定量調査」。クライアントを明かしても大丈夫な「オープン調査」が多く、堂々と郵送アンケートや留置アンケートで調査先へアプローチする事が出来る。従って調査先も回答に協力的。回収した調査票は、要因をグラフ化し、そこから導き出された結果をクライアントの会議室で大勢の前で報告する。先輩達がリサーチャー、マーケッター等と言われ格好良く映っていた。“なのに私は何故?”と疑問を持ったものである。しかし、その経験が今の私と弊社の強みを形成している。

難しい調査で学んだ事はたくさんある。私なりの意見だが、声の高い人と低い人は、高い人は自分を良く表現しようと大袈裟に回答する方が多く、低い人は目的を納得してもらえれば正確な回答をする方が多い。また、回答した内容はノートを隠さず見せながら書いた方が良い。その方が相手が安心しスムーズに回答してくれる。私がノートを見せていた事で、回答者が直接ノートに流通チャネル図を書いてくれた経験がある。難しい調査を成功させるには、相手が回答しやすくする為の環境づくりと相手の心理を知る事が大切だと私は学んだ。次回からこの話を事例を交えてお話したい(つづく)。

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