約2年9ヶ月ぶりに、耐震補強工事を終えた日本最古の劇場、京都南座が2018年10月27日開場された。鴨川が流れる四条河原で出雲の阿国が踊ったのが始まりとされる歌舞伎の発祥地。なんと400年を誇るらしい。その開場を記念し、四条通りで「お練り」が開催されていた。仕事で通りかかったのだが、沿道には歌舞伎ファンや観光客が詰めかけており、その人の多さに驚きである。前に進めない。後ろに戻れない。
京都には、3ヶ月に1回の割合で出張するが、ところどころに卍の付いた祠(ほこら)が祀られ、石塀小路や柳小路等、タイムスリップしたような狭い小路。その小路に入れば、新たな神社や寺院の発見。京都に行く度に、綺麗な町並みと新しい建造物の発見。そして凛とした空気が流れる歴史を感じさせる京都である。因みに、京都市内の神社は約800、寺院は約1700あるそうだ。

京都の建造様式は、職場と住居を兼ねる町家造り(京町家)で、そのほとんどが、江戸時代の終わり頃に建てられ、間口が狭く奥行きが長く、鰻の寝床とも言われている。その様な建造物にしているのは、諸説あるが、間口の広さに対して課税される節税対策とか、碁盤の目の町割りの中で、短冊状に建てる方が効率的という説がある。京都市の京町屋の定義は、「1950年以前に伝統的木造軸組構法で建てられた木造家屋」とされている。京町屋の外観も特徴的で、2階部分の窓には、虫かごの様な形をした虫籠窓(むしこまど)を用い、道路に面した外壁には、竹や木で出来たアーチ状の垣根。犬矢来(いぬやらい)と言い、犬や猫の尿から壁を守り泥棒が入りにくい工夫をしている。
この様な京町屋は観光客に人気で、京町屋を活かしたお土産屋には、海外の観光客だけでなく日本の観光客も多く、お店は賑わっていた。一方、入口が広く開放的な新しい建造物のお土産屋は、ガラガラ。どんなに時代が変わろうと京都には町屋家の建造物が相応しい。京都に限らず、地域の歴史を感じる建造物は、大切に保存し活用して欲しい。懐かしい未来に向って!