今月号から私のコーナーを開設。1月号から書こうかと思いながら時間がなく、それじゃ新年度からとも思ったが、やはり書くと約束したのなら“いまでしょ!”と言う事で、2月号から、30数年間、建築業界でマーケティングをしてきた経験と多くの情報、そして今後の建築業界をマーケティング視点で、皆さまにお伝えしようと思う。
弊社は、10年前頃から北海道食品業者の食品開発の相談にはのっていたが、事業としては3年前に、「BiC FOOD PRODUCE」を立ち上げた。2年前には、秋葉原の地域特産品店の中に、『北海道のこだわり逸品コーナー』をオープンした。“なぜ建築から食品を?”と問われることが多いので、その経緯を、この場を借りて説明したい。
そのきっかけは2つある。1つは、北海道の建築業者は、加工食品も手掛けていることが多い。それは、地元でしか採れない野菜や食材を知っていること。そして、もう1つは、親しくしている設計事務所の相談から始まった。その相談とは、イタリアンレストランのオーナーから設計を受託した時の話である。“今、開発しているレシピに合う素材を知らないか?”。食材の知識がない設計事務所の彼は、その相談を私に持ち込んで来たのが2つ目のきっかけである。それからというもの、彼は、店舗設計をする際に、食材やレシピの提案もしている。食材の提案で、その店舗が儲かってくれるなら、そんなに嬉しいことはない。そう思う。
これからの時代、店舗に来るお客さんは、周辺の生活者に限らない。SNSの活用で、遠方からもお客さんを呼べる時代。だからこそ、店舗設計の役割は、店舗デザインにとどまらす、レシピや美味しい食材の提案、使用する食器の提案、新たなサービスも考慮に入れて提案をしたい。建築と食品の垣根は無い。